東京都はこのほど、東京都消費生活対策審議会が「東京都消費生活条例に基づく商品表示事項等に関する改正」について答申したことを明らかにした。答申では、「東京都消費生活条例の規定に基づく品質表示に関する表示事項等の指定」による指定商品のうち、「調理冷凍食品」について、原材料配合割合に関する事項の削除、指定商品のうち、「カット野菜とカットフルーツ(包装されたものに限る)」の解除は妥当であるとしている。
答申は、昨年12月22日、東京都消費生活条例に基づく商品表示事項等に関する改正について、①指定商品のうち「調理冷凍食品」について、原材料配合割合に関する事項の削除②指定商品のうち「カット野菜とカットフルーツ(包装されたものに限る)」の解除―について諮問されたことを受けたものだ。
東京都では、東京都消費生活条例に基づき、消費者が商品を購入するに当たり、その品質について容易に情報を得ることができるよう、品質の表示を行うべき商品を指定し、商品ごとに、表示すべき事項・方法を定め、事業者に対してこれらを表示することを義務付けており、指定する商品、表示すべき事項・方法は、同条例に基づく告示で定めている。
調理冷凍食品の原材料配合表示は、1977年7月、当時、調理冷凍食品の普及が著しく進む中、原材料の一部の名称が付された商品に対し、消費者の誤認を防止することを目的として定めたもの。
近年では、消費者の価値観が多様化する中、原材料配合割合表示が必ずしも商品の優劣を判断する材料とならなくなっていることから、政府の食品表示制度では、食品表示基準の改正で10品目の調理冷凍食品の原材料配合割合について、東京都と類似の表示ルールが廃止されている。
また、カット野菜とカットフルーツの加工年月日表示については、2022年10月、当時、食生活における調理の省力化の進展に伴い、こうした商品が急速に普及する中、消費者の購入時における選択の目安とすることを目的として定めたもの。
近年では、カット野菜とカットフルーツで消費期限の期限表示が広く普及していることから、消費者が購入時の選択のための情報源として期限表示を活用できるようになっている。
また、政府の食品表示制度では、2023年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2023」で、食品表示基準の国際基準への整合化を推進する旨が示され、国際的な動向を踏まえた合理的でシンプルかつ分かりやすい食品表示制度の検討を行うこととされている。
これらの状況を踏まえ、合理的でシンプルかつ分かりやすい食品表示制度を実現するため、東京都消費生活条例に基づく商品の指定の解除と表示すべき事項等の削除について諮問していた。
諮問にあたり、東京都は、食品の安全の確保について所管する東京都食品安全審議会に対して意見を求め、その際、業界団体からの意見聴取に加え、東京都民を対象としたパブリックコメントを行い、幅広い意見の集約を実施するとともに、カット野菜とカットフルーツに関する消費期限の表示の実態について調査を実施。
また、審議会では、第2回総会(2025年年6月26日開催)で、検討状況について説明を受け、食品安全審議会での検討に向けた意見を聴取。食品安全審議会では、審議会からの意見も踏まえ、食品安全の専門的な見地から議論を重ね、「調理冷凍食品の原材料配合割合の表示義務」「カット野菜とカットフルーツの加工年月日表示義務」を廃止することが妥当である旨の意見が取りまとめられた。
以上の状況を考えると、諮問のあった、指定商品のうち「調理冷凍食品」について原材料配合割合に関する事項の削除、指定商品のうち「カット野菜とカットフルーツ(包装されたものに限る)」の解除は妥当。なお、商品選択に際して多様な情報提供を望む消費者が適切に情報を入手することができるよう、ホームページなどを通じた情報提供について、事業者や事業者団体が取り組むことを期待する―としている。