寄付先の確認呼び掛け。消費者庁、義援金詐欺で注意喚起

 2026年(令和8年)7月28日に発生した熊本地震を受け、消費者庁は7月31日、被災地支援への善意につけ込む「義援金詐欺」への注意を呼び掛けた。過去の大規模災害では、公的機関や福祉団体を装って義援金を募る手口や、復興支援を名目に商品購入や投資を勧誘する事例が確認されており、被災者だけでなく支援を申し出る消費者も冷静な対応が求められるとしている。

 消費者庁によると、過去の災害では、「市役所からです。義援金を募っています」「後ほど市の職員が訪問します」などと電話をかけて現金をだまし取ろうとするケースのほか、自宅を訪問して募金を求める手口が寄せられている。
 また、「災害救済のため名産品を代引きで送るので協力してほしい」と商品購入を持ち掛ける事例や、災害復興支援団体を名乗るメールで義援金を求めるケース、募金と引き換えに投資ツールの提供や利益を約束する悪質な勧誘なども確認されている。
 こうした事例を踏まえ、消費者庁は、公的機関が各家庭へ電話や訪問などで直接義援金を求めることは通常考えられないと指摘。不審な勧誘を受けた場合は、その場で応じず、実際にその機関へ問い合わせて確認するよう呼び掛けている。
 また、寄付を行う際には、募金を募る団体の活動内容や資金の使途を十分に確認し、納得した上で寄付することが重要としている。銀行振込の場合も、振込先の名義が正しいか十分確認するよう注意を促している。
 少しでも不審に感じた場合や実際に被害に遭った場合には、最寄りの消費生活センターや消費者ホットライン「188(いやや)」、警察相談専用電話「#9110」などへ早めに相談することが大切だ。
 さらに消費者庁は、「不当寄附勧誘防止法」にも言及。同法では、退去を求めても帰らない、威圧的な言動で寄付を迫るなど、不当な寄付勧誘行為を規制している。こうした行為を受けたり見掛けたりした場合には、消費者庁の情報提供フォームへの通報を呼び掛けている。ただし、このフォームは情報収集を目的としたものであり、個別のトラブル解決については消費生活センターなどへ相談する必要がある。
 災害発生時には、被災地を支援したいという善意が全国に広がる一方、その善意につけ込む悪質業者や詐欺グループが活動を活発化させる傾向がある。2024年(令和6年)能登半島地震の際にも、消費者庁は義援金詐欺や災害便乗商法への注意喚起を実施しており、災害時には継続的に情報提供を行ってきた。
 消費者庁は、「支援したい」という気持ちを悪用されないためにも、寄付先の信頼性や活動内容を十分確認し、安易に現金を手渡したり、その場で契約や振り込みをしたりしないようアドバイス。被災地への支援は、公的機関や信頼できる団体を通じて行うことが、確実に支援を届けることにつながるとして、冷静な判断を求めている。


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