健康食品の「隠れうのみリスク」診断。口コミを妄信したり、あれもこれも使ったりしてない?

 あなたは、口コミを盲信して健康食品を薬の代わりに使ってしまう「ソーシャリーナ」や、健康食品をあれもこれも摂りすぎる「ヨクバリン」、食品だからと大量に摂取してしまう「イシアタマー」になっていないだろうか。消費者庁は1月28日、健康食品の情報に接した際に、気づかぬ間に“うのみ”していないかを診断する「隠れうのみリスク診断」サイトを同庁ホームページ上に開設した。どんなうのみ状態に陥りやすいかを判定し、うのみしたまま誤った使い方を続けるとどんな結末になるかを、動画でわかりやすく解説する。「たくさん摂ればいいものではない」「薬の代わりにはならない」「バランスの良い食事や適切な運動、休養・睡眠も欠かせない」とアドバイスしている。(相川優子)

消費者庁のホームページ上に開設された「隠れうのみリスク診断」

たくさん摂ればいいものではない。薬の代わりにはならない

 設問の1問目は、親友のSNS投稿の「ノンストレスで3キロ痩せた」「人気モデルの○○○さんも愛用中!」「口コミランキング1位」「在庫のこりわずか!」などの中から、魅力的に感じるものを選択する。2問目以降は、「推しやインフルエンサーが紹介する商品が気になる」「『今だけ』『限定』『おすすめ』と言われると気になってしまう」「気づいたら何時間もスマホを触っていた」「嫌なことを忘れるためにスマホを触る」など、18問の質問に回答すると診断結果が出る。
 「うのみ危険度」と、どんな「隠れウノミーズ」になりやすいかが判定される。隠れウノミーズは、8タイプ。口コミ妄信型うのみ「ソーシャリーナ」、あの人崇拝型うのみ「センノーラ」、効果過剰型うのみ「チョーキクゾー」、広告飛びつき型うのみ「オドラサウルス」、全幅の信頼型うのみ「ウタガワン」、成功談切り取り型うのみ「カンチガイ」、あれもこれも型うのみ「ヨクバリン」、先入観とらわれ型うのみ「イシアタマー」。


口コミ妄信型うのみ。生活習慣見直さず体調悪化

「危険度83%」で「デンジャラスうの民」、1番注意すべき隠れうのみが口コミ妄信型うのみ「ソーシャリーナ」と判定されると、「口コミやフィードだけを信じてはいけません」「個人の感想か、公的機関や専門家の説明と合っているかを確認し、判断のよりどころを1つに絞らないようにしましょう」などとアドバイスされる。
動画では、口コミの評判を妄信し、生活習慣を見直さないまま過ごした結果、次第に体調を崩してしまう。最後に「健康食品は薬の代わりになりません」と表示される。


あの人崇拝型うのみ。目安を大きく超える量摂取

 このほか、あの人崇拝型うのみ「センノーラ」に判定された場合の動画では、推しのインフルエンサーの使用方法を疑うことなく信じ実践していたが、後で目安となる摂取量を大きく超えていたことに気づく。
 あれもこれも型うのみ「ヨクバリン」では、健康に良さそうと、食物繊維とミネラルを一緒に飲んでいたが、種類によっては食物繊維がミネラルの吸収を妨げることがあると知る。「複数利用しないよう」アドバイスされる。
 先入観とらわれ型うのみ「イシアタマー」では、食物繊維はお腹をスッキリさせると思い込み、オートミールに食物繊維パウダーをかける食事を続けた結果、次第にお腹の張りや便秘を感じるように。不溶性食物繊維を摂りすぎると腸の動きが鈍くなることがあると気づく。「たくさん摂ればいいものではなく、薬の代わりにもならない」とアドバイスされる。
 8タイプに判定された場合に見られる「健康食品の誤った使い方で逆に健康を損なってしまった」8パターンの動画は、YouTubeなどでも配信されている。

2月6日から8日まで。渋谷で啓発イベント

イベント会場の看板。「自分はうのみにしているはずがない」「そんな思い込みをひっくり返したい」と、上下逆さまのデザインに
イベントで配布される「号外新聞」形式のリーフレット

 2月6日から8日までの3日間、MAGNETbySHIBUYA109エントランスイベントスペースで、啓発イベントも開催される。「自分はうのみにしているはずがない」という思い込みをひっくり返したいと、ブース全体を上下逆さまにした看板を設置。何に気をつければよいかをわかりやすく伝える「号外新聞」形式のリーフレットや、逆さまにするとメッセージが伝わるラムネ菓子も配布される。時間は11時から19時まで。


消費者庁1万人実態調査。薬の代わりに使用3割

 消費者庁が2025年3月に、20歳以上79歳までの健康食品利用者1万人をインターネットで調査した結果、サプリメント形状の健康食品を2~4種類摂取している人が39.8%を占め、5種類以上利用している人が6%に上っていた。
 「これまでに医師の治療を受けたり、薬を飲んだりする代わりに、『健康食品』で不健康な状態を改善しようとしたことがあるか」との質問に、28.2%の人が「ある」と回答。「病状の改善」を目的に利用していた人が11%、「健康診断の指摘の改善」目的が6.7%あった。医薬品のような治療効果を期待して利用されている実態が浮き彫りになっていた。
 摂取目安量より多い量を摂取していた人は、20代が最も多く、男性が7.8%、女性4.6%に及ぶ。全体平均は3.1%だが、若年層、男性の方が摂取目安量を超えて摂取する割合が高くなっていた。


思い込みを見直し、立ち止まって考えよう

 消費者庁の堀井奈津子長官は、「健康食品に関して、巷で見かける様々な情報に触れた際に安易に流されずに、自分は大丈夫という思い込みを見直して、一度立ち止まって考えてほしい」と呼びかけている。

続きを読むには会員登録が必要です

ニュース記事の全文をお読みいただくには、会員登録(購読申込)が必要です。