「有機」「オーガニック」ってどういう意味?

スーパーマーケットなどには、「有機」「オーガニック」と表示された食品がたくさん並んでいます。健康や環境に良さそうなイメージがありますが、そもそも「有機」とはどのような意味なのでしょうか。
農林水産省は、有機食品を「農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本として、自然界の力で生産された食品」と説明しています。コメや野菜、果物などの「農産物」、しょうゆやジュースなどの「加工食品」、牛肉や豚肉、鶏卵などの「畜産物」については、国がJAS法に基づく有機JAS制度のもとで、それぞれ「有機JAS規格」を定めています。
例えば、有機農産物では、化学的に合成された肥料や農薬の使用を避けることを基本とし、土壌の性質に由来する生産力を生かしながら、環境への負荷をできる限り低減する栽培方法が求められています。化学肥料や化学合成農薬を使用しない期間を設けることや、遺伝子組換え技術を利用しないことなどもルールとして定められています。
有機畜産物についても、有機農産物などを給与すること、動物用医薬品などの使用を制限すること、動物福祉に配慮することなど、家畜の飼養方法や与える飼料について基準が設けられています。

「有機」と表示するには有機JASマーク

有機JASマークは、有機JAS規格に沿って生産・製造され、第三者機関の認証を受けた事業者の商品に付けることが認められています。
農産物、加工食品、畜産物については、「有機」や「オーガニック」と表示する場合、有機JASマークが必要です。農産物では、野菜やコメ、緑茶などに「有機」と表示された商品が多くみられます。
酒類については、2022年10月から有機JASの対象となりました。2025年10月1日からは、「有機」などと表示する場合、製造業者や輸入業者は有機JAS認証を取得し、有機JASマークを付ける必要があります。


一方、わかめやこんぶなどの「藻類」と、牧草などの「飼料」については、有機JAS規格がありますが、有機JASマークの表示は任意です。そのため、「有機」と表示されていても、必ずしも有機JASマークが付いているとは限りません。
また、魚介類やはちみつなど、有機JAS制度で規格が設けられていないものもあります。こうした商品に「有機」や「オーガニック」と表示されている場合は、有機JAS制度に基づく表示ではなく、民間の認証や事業者・業界団体などの自主的な基準に基づいて表示されている場合があります。

有機食品の価格は?味は?

では、有機食品は一般の食品より価格が高いのでしょうか。
農林水産省によると、有機農産物は、除草などの手間がかかることや、収量が減少することなどから、慣行栽培品(一般的な栽培方法で作られた農産物)よりもやや高い価格帯で取引される傾向があるといいます。生鮮野菜の場合、慣行栽培品より50~90%ほど高い価格で取引されていたという過去の調査結果もあります。


では、「味」はどうでしょうか。
有機JASは、農産物の栽培方法や家畜の飼養方法などについて定めた制度です。農産物の品質そのものに関する基準ではなく、出来上がった食品の「味」や「栄養価」「健康への効果」を保証する制度ではありません。
「有機」「オーガニック」と表示された食品を選ぶときは、有機JASマークが付いているかを確認してみましょう。ただし、藻類や飼料のように、有機JAS規格があってもマークの表示が任意のものや、魚介類やはちみつのように、有機JAS規格が設けられていないものもあります。どのような基準に基づいて生産され、表示されているのかを確認することが、納得のいく商品選びにつながります。


「くらしナビ」の記事は、消費者教育や啓発活動への活用を歓迎しています。記事の転載・紹介を行う場合は、「日本消費経済新聞 くらしナビ」を出典として明記のうえご利用ください。内容の改変はご遠慮ください。