子どもの感電・やけど事故38件。約7割がコンセントに異物。国民生活センターが安全対策呼びかけ

 国民生活センターは10月21日、家庭内のコンセントや延長コードなどによる子どもの感電・やけど事故について、2021年4月から2026年7月末までに38件の事故情報が寄せられたと発表した。このうち約7割は、コンセントの差込口に針金やヘアピンなどを直接差し込んだことによる事故で、8件は入院することに。同センターは、子どもが電源設備に触れにくい環境を整えるなど、家庭内の安全対策を見直すよう呼びかけている。

国センはコンセントまわりの安全対策を見直すよう呼びかけ

 事故情報は、消費者庁と国民生活センターが共同で運営する「医療機関ネットワーク」に寄せられている。対象は15歳以下の子どもで、乳幼児から中学生まで幅広い年齢で事故が確認された。
 年齢別では4歳が8件と最も多く、9歳以下の子どもが全体の9割近くを占めた。特に幼い子どもは、コンセントの穴や電源コードに興味を持ち、身近な金属製品などを差し込んでしまうことがあるという。
 事故原因をみると、コンセントの差込口に針金やヘアピンなどを直接挿入した事例が28件で最多。電源コードなどの破損部分を介して受傷した事故と、充電ケーブルなどをコンセントに差し込む際の事故がそれぞれ4件、家電製品の破損によって露出した電極に触れた事故が2件だった。
 治療状況では、通院が必要だった事例が14件、入院を要した事例が8件に上った。治療が不要だったのは10件で、1回の治療で終了した事例は4件だった。やけどの範囲が小さくても、皮膚の深い部分まで損傷する重い症状が確認されている。


 実際の事故では、1歳6カ月の女児がコンセントにU字形のヘアピンを差し込み、親指や中指、手のひらにやけどを負った。皮膚の一部は黒く変色していた。
 また、2歳11カ月の女児が金属製の釣り具をコンセントに差し込んだ事故では、手に深いやけどを負い、釣り具の針金部分が黒く変色したほか、コンセントの下にあった畳も焼け焦げた。
 電源コードや充電器に関係する事故も発生している。3歳9カ月の男児は、ケーブルの両端の端子をそれぞれ手に持ってコンセントに差し込み、手にやけどを負った。不整脈や体内の深い部分への損傷がないか確認するため、3日間入院した。
 別の事例では、1歳5カ月の女児が、コンセントにつながったままの壊れたACアダプターに触れて受傷。やけどの面積は体表の1%未満だったものの、皮膚の深い部分まで損傷する3度熱傷と診断され、経過観察のため入院した。
 同センターは、こうした事故について、皮膚のやけどだけでなく、体内に電流が流れることで筋肉や神経、心臓などにも影響が及ぶ危険性を指摘する。心臓に影響した場合は不整脈が生じ、重症では心停止につながる可能性もあるという。


 事故防止に向けて、国民生活センターは、コンセントや延長コード、電源タップを子どもが容易に触れられない場所に配置するよう呼びかけている。コード類を整理し、床に垂れ下がった状態で放置しないことや、コンセントカバー、コンセントキャップなどの安全用品を活用することも勧めている。
 さらに、クリップやヘアピン、鍵などの金属製品を子どもの手の届かない場所に保管するとともに、成長に応じてコンセントの穴に物を入れないことや、電源プラグを子どもだけで抜き差ししないことを繰り返し教えるよう求めている。

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