夏休みを前に、全国の消費生活センターが若者や子どもの消費者トラブルへの注意を呼び掛けている。長期休暇中はスマートフォンやオンラインゲームの利用時間が増えるほか、アルバイトや「副業」に関心を持つ若者も増えることから、高額課金やSNSをきっかけとした詐欺、副業トラブルなどの相談が寄せられやすい時期だ。自治体では注意喚起や消費者教育の強化に乗り出している。

夏休み期間中は、学校生活とは異なる生活リズムになり、スマートフォンやゲーム機に触れる時間が長くなる。そのため、消費生活センターには毎年、オンラインゲームに関する相談が増加する傾向がある。
熊本県消費生活センターは7月、「子どものオンラインゲーム課金にご注意ください」と題した緊急の消費者トラブル注意報を公表した。相談の中には、祖父母や保護者のスマートフォンを使って数十万円から100万円を超える課金が行われたケースもあり、家庭内での利用ルールづくりや、ペアレンタルコントロール機能の活用を呼び掛けている。
東京都も、夏休みに合わせて親子向け講座を開催し、オンラインゲームやインターネット利用に関する消費者教育を実施するなど、子どものネット利用をテーマとした啓発に力を入れている。
若者を巡る相談も目立つ。千葉県八千代市は、夏休みは悪質商法や消費生活トラブルに巻き込まれやすい時期として、SNSで知り合った相手からの勧誘、オンラインゲーム課金、脱毛エステの契約トラブルなどに注意を呼び掛けている。特に、「簡単に稼げる」「短時間で高収入」といった副業広告や情報商材への勧誘には警戒が必要としている。
国民生活センターでも、「簡単なタスクで稼げる」とうたう副業トラブルへの注意喚起を行っており、SNSやメッセージアプリで勧誘され、高額なサポート契約や情報商材を購入させられる被害が後を絶たないとしている。
2025年度に国民生活センターがまとめた未成年者の消費者トラブル調査では、インターネットゲームに関する相談が依然として多く、スマートフォンの普及に伴い、低年齢層でもトラブルに巻き込まれるケースがみられることが明らかになっている。
自治体の消費生活センターでは、「スマホを渡しただけ」「家族のアカウントを使わせただけ」が高額課金につながるケースも少なくないとして、保護者に対し、決済情報の管理や利用履歴の定期的な確認、家庭内でのルールづくりを呼び掛けている。
また、若者には「うまい話をうのみにせず、一人で判断せずに相談してほしい」とし、不安を感じた場合は消費者ホットライン「188(いやや)」の利用を勧めている。