エステ契約条件にプロテイン4回定期縛り。エステ解約してもプロテイン解約できないとウソ

 痩身エステ契約の条件として、ダイエットプロテインを4回の定期購入契約をさせ、エステ契約をクーリング・オフや中途解約しても、ダイエットプロテインはクーリング・オフや中途解約できないとウソの説明をしたとして、消費者庁は1月30日、大手エステサロン「スリムビューティハウス」(東京都港区)に対し、特定商取引法違反(不実告知等)で3カ月の業務停止命令を出した。特定継続役務提供の関連商品での行政処分は初めて。特定継続役務提供の行政処分は2018年3月以来で、7年10カ月振りとなる。処分は1月29日付。(相川優子)

エステ契約条件として、4回の定期購入契約をさせ、クーリング・オフや中途解約できないとウソの説明をしていたダイエットプロテイン「エンザイムフローラ」。4箱で約11万2000円。回付していないものは、袋単位で解約できる

スリムビューティーハウスに業務停止命令。特定継続役務提供の関連商品認定、初の行政処分

 消費者庁によると、同社は2024年10月から2025年3月までの間、3000円から8000円で体験エステに来店した消費者に対し、エステ契約を強引に勧誘。エステ契約をするためには、酵素ドリンク(酵素発酵エキスを原材料とするダイエットプロテイン)を4回以上購入することが条件になっていると説明し、定期購入契約をさせていた。
 ダイエットプロテインは1箱60袋入りで、約2万8000円(税込)。1日2袋を飲み物に溶かして摂取するよう説明し、4回分で約11万2000円になる。通販サイトから申し込むことを求めた上で、「定期購入は通信販売なのでクーリング・オフはできない」「4回が終了するまでは解約できない」などと告げていた。エステ契約はさまざまだが、代表的な骨盤ダイエットは6カ月で約25万円だった。
 違反認定は、特定継続的役務提供関連商品の解約に関する事項の不実告知と迷惑勧誘の2つ。社長の西坂才子には3カ月の業務禁止命令を出している。

特定継続的役務提供とは。エステや美容医療、語学教室など

 特定継続的役務提供とは、特定商取引法が規制する7つの取引類型の1つ。
 エステティックと美容医療は1カ月を超える期間、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソコン教室は2カ月を超える期間の契約で、かつ5万円を超える対価を支払う契約が対象となる。クーリング・オフ期間が過ぎても中途解約ができる。
 また、特定継続的役務提供に際し購入する必要がある商品は「関連商品」とされ、エステの場合は、健康食品や化粧品、脱毛器などが政令で定められている。エステ契約をクーリング・オフあるいは中途解約をした場合は、関連商品も合わせてクーリング・オフや解約ができることが法律で定められている。使用したものは対象外だが、1箱60袋のうち使用分以外はクーリング・オフや中途解約の対象になる。

相談20代が半数超え。平均契約額は約34万円

 全国の消費生活センターなどには、2023年4月以降2025年12月9日までの間に、170件の相談が寄せられていた。相談者の平均年齢は32.4歳。20代が52.4%と半数以上を占め、次で30代18.8%、50代11.2%、40代10.6%の順。平均契約額は約34万円だった。
 消費者庁は「エステでは高額な契約を締結しなければ帰れないという相談が多いが、考えて『帰ります』もあり。とにかく即決するのはやめて、家族や友人に相談して検討してほしい」と、注意を呼びかけている。
 同社ウェブサイトによると、昨年12月時点で全国55店舗を展開。今回の行政処分に対し、「本件を厳粛に受け止め、再発防止に向け全役員・全従業員へのコンプライアンス教育を徹底し、信頼回復に全力を尽くしてまいる所存」とのコメントを出している。

続きを読むには会員登録が必要です

ニュース記事の全文をお読みいただくには、会員登録(購読申込)が必要です。