
食品のパッケージには、原材料名や賞味期限、保存方法など、さまざまな情報が表示されています。しかし、表示できる面積が小さい食品では、すべての情報を表示することが難しい場合があります。通常は表示が必要な情報でも、小さなパッケージでは省略できるものがあります。どのような情報が省略できるのでしょうか。
省略できる情報を知る前に、必ず表示しなければならない事項を確認しておきましょう。
食品表示のルールを定めた「食品表示基準」では、容器包装に入った一般用加工食品について、表示しなければならない事項が決められています。
基本的な表示事項には、名称、原材料名、添加物、内容量、消費期限または賞味期限、保存方法、表示内容に責任を有する事業者の名称・住所、製造所・加工所の所在地や製造者・加工者の名称など、栄養成分の量・熱量があります。
さらに、アレルゲンや原料原産地名、遺伝子組換え食品に関する事項などは、該当する場合に表示する必要があります。また、食品の種類ごとに定められた表示事項もあります。例えば、トマト加工品では、「形状」として全形、立方形、不定形などを表示することが定められています。
では、小さなパッケージでは、どのような表示を省略できるのでしょうか。
「食品表示基準」では、容器包装の表示可能面積がおおむね30㎠以下の場合、一部の表示事項を省略できると定めています。
省略できるものには、原材料名、添加物、内容量、固形量・内容総量、栄養成分の量・熱量、製造所・加工所の所在地や製造者・加工者に関する表示、遺伝子組換え食品に関する事項、原料原産地名、原産国名などがあります。
先ほど紹介したトマト加工品の「形状」も、表示可能面積がおおむね30㎠以下であれば省略できます。
ただし、食品の種類によって省略できない場合があります。例えば、特定保健用食品や機能性表示食品では、原材料名や添加物などを省略できません。
表示可能面積がおおむね30㎠以下の小さな食品でも、名称やアレルゲンなど省略できない表示事項があります。これらは、食品を選び、安全に食べるために大切な情報です。
ただし、食品の種類によっては、表示を省略できる場合もあります。例えば、チューイングガムは、パッケージの大きさにかかわらず、食品そのものの特性から保存方法や賞味期限の表示を省略できます。このように、食品ごとに例外が設けられています。
30㎠以下の小さな食品でも省略できない主な表示事項と、その役割を見てみましょう。
🔳名称
どのような食品なのかを知るための情報です。食品の内容を表す一般的な名称が表示されます。
🔳保存方法
食品の品質を保つために、どのように保存すればよいかを示しています。食品の特性に応じた保存方法を確認できます。
🔳消費期限または賞味期限
消費期限は、定められた方法で保存した場合に、安全に食べられる期限を示しています。賞味期限は、定められた方法で保存した場合に、期待される品質が十分に保たれる期限を示しています。
🔳表示責任者の名称・住所
食品の表示内容に責任を有する事業者を確認するための情報です。食品について問い合わせる際の手掛かりにもなります。
🔳アレルゲン
食物アレルギーのある人が、原因となる物質を含む食品かどうかを確認するための情報です。義務表示の対象となる特定原材料が含まれている場合は、原則として、その旨を表示する必要があります。
🔳L-フェニルアラニン化合物を含む旨
甘味料のアスパルテームを含む食品に必要な表示です。アスパルテームは体内で分解されるとフェニルアラニンを生じます。フェニルケトン尿症の人はフェニルアラニンの摂取を制限する必要があるため、この表示を確認して食品を選ぶことが大切です。この表示は、表示可能面積がおおむね30㎠以下でも省略できません。ただし、文字数が多く表示が難しい場合には、「アスパルテーム(フェニルアラニン)」など、短い表現にできる特例があります。