「水・塩・ビタミンAこの中で危ないものはどれ?」―消費者庁は1月30日、そんな質問から始まるトーク番組「こどもを守る『食品の安全リテラシー』」の配信を、子を持つ親の世代向けて開始した。水・塩・ビタミンAのように、一見安全に思えるものでも、摂り方や量によっては健康被害につながり得る。番組では、食の安全を量で捉え、極端な摂取を避け、さまざまな食品をバランスよく食べてリスクを分散させることの大切さを学ぶ。エナジードリンクに含まれるカフェインや、じゃがいもの芽・緑色の皮に含まれるソラニンも題材に、子どもは大人より影響を受けやすいことや、安全な摂り方・食べ方も伝えている。(相川優子)




ゲストに、5児の父として知られる俳優の杉浦太陽氏、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」でアスカ役などを務めた声優の宮村優子氏を迎え、内閣府食品安全委員会委員で、科学ジャーナリストの松永和紀氏がわかりやすく解説する。
水も7~8を一気に飲むと水中毒のリスクがあること、塩は摂りすぎると高血圧などのリスクが高まること、ビタミンAは鶏レバーに多く、毎日食べ続けると摂りすぎになり得ることなどが説明される。
受験やゲーム文化などを背景に、飲む動機が増えているという「エナジードリンク」は、ある製品では1本にカフェインが142㎎も含まれている例が示された。カフェインには「眠気が飛ぶ」など、メリットもある一方、摂りすぎるとめまい、吐き気などの不調を招く可能性がある。特に子どもは影響を受けやすい。カナダでは「10~12歳は1日85㎎以下」とする基準があり、これに照らすと1本で超えるケースがあり得ると指摘された。
また、家庭で身近な「じゃがいも」でも食中毒が起きている。芽を取り除く必要性はよく知られているが、皮が緑色になった部分にもソラニンが多く含まれる。学校や家庭菜園では、栽培時の土寄せ不足で芋が露出したり、光が当たる場所に置きっぱなしにしたりすることで、皮が緑化しやすいという。光の当たらない暗くて涼しい場所に保管し、芽が出る、緑化する前に食べること、緑化した部分は黄色い部分が出るまで厚めに皮をむくことなどが助言された。
食品のリスクはゼロではないが、人体には解毒・排出などの仕組みがあり、通常の摂取量で直ちに問題となるわけではない。一方で、同じものを毎日食べ続ける、体に良いと思って大量に摂るとリスクにつながる場合があるとして、さまざまな食品をバランスよく摂り、リスクを分散させることを注意点に挙げている。
このほか、農薬や食品添加物の規制を例に、国の制度でどのように食品の安全が守られているかも解説している。