国内EC流通の無線設備168機種が基準不適合。総務省が違法使用に注意喚起

 国内ECサイトで販売されているドローンやワイヤレスイヤホンなどの無線設備を総務省が試買調査したところ、203機種中168機種が電波法に定める微弱無線設備の基準に適合していないことが分かった。総務省が6月30日に公表した2025年度「無線設備試買テスト」の結果で明らかになった。基準に適合しない無線設備を使用した場合、電波法違反となり、使用者が罰則の対象となる可能性があることから、同省は消費者に対し注意を呼びかけている。

試買テストの対象となったドローンやワイヤレスマイク。総務省は、電波法の基準に適合しなかった168機種をホームページで公開している。(写真:総務省「電波利用ポータル」より)

 今回試買した203機種の微弱無線設備は、電波法で定められた技術基準に適合していることを証明する「技適マーク」が表示されていないものや、無線局免許の手続きに関する記載がないなど、基準への不適合が疑われた製品を対象とした。電波の強度や特性を測定した結果、基準に適合したのは35機種で、168機種は適合しなかった。
 基準に適合しなかった製品は、同省ホームページで公表している。公表された168機種を見ると、「製造業者、販売業者または輸入業者の名称」の記載がないものや、海外製の製品が多く含まれている。海外で適法に販売されている製品であっても、日本の電波法の基準を満たしているとは限らず、国内で使用した場合に違法となる可能性がある。

 同省は、試買テストで基準値を超えた無線設備を販売する事業者に対し、販売などを行わないよう働きかけている。 2025年度試買テスト分については、2026年6月19日時点で約93.5%の事業者において、販売中止や無線局免許が必要な旨の表示などの対応が取られたことを確認した。また、ECサイト運営者に対しても、不適合製品の流通防止に向け、今後も積極的な働きかけを行うとしている。

 一方、民間では、全国自動車用品工業会(JAAMA)と電波環境協議会(EMCC)が「微弱無線設備登録制度」を運営している。同制度に登録された製品には「ELPマーク」が表示され、消費者が基準に適合した製品を選択しやすくする取り組みが進められている。

 電波法では、使用にあたり免許を必要としない無線局の一つとして、発射する電波の強度が著しく微弱な「微弱無線設備」を定めている。基準を超える電波を発射する製品は、他の無線局への混信や通信妨害を引き起こすおそれがある。同省は、基準を超える無線設備を免許なく使用した場合、電波法上の「不法開設」に該当すると指摘しており、1年以下の拘禁刑や100万円以下の罰金といった罰則の対象になる可能性があるとしている。


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