「家庭用品の品質表示」102件に指導、ECサイトでの全表示欠落も 2025年度の運用状況公表、消費者庁

 消費者庁は6月26日、2025年度における家庭用品品質表示法(家表法)の運用状況を公表した。不適正な表示を行ったとして、同年度中に指導を行った事業者数は68事業者(前年度51事業者)に上り、対象となった製品数は計102件だった。違反による行政処分(指示)に該当する事案は3年連続でなかったが、ECサイトなどでの海外輸入品を中心に、必要な表示がすべて欠落している悪質な事例も確認されている。
 

 調査対象となった違反が疑われた事案は、地方自治体による立入検査(26件)や消費者からの情報提供(82件)などを含め、延べ153件(前年度からの繰越分含む)だった。
 指導対象となった102件の製品内訳をみると、最も多かったのが帽子やシャツなどの「繊維製品」で66件。次いで「雑貨工業品」が26件、「合成樹脂加工品」が9件、「電気機械器具」が1件だった。
 具体的な指導事例では、デジタル化やグローバル化に伴う不適切なケースが目立った。雑貨工業品では、ECサイトで購入された輸入品の洋傘で、傘生地の組成や親骨の長さ、表示者名といった法定表示事項が全く書かれていない「全表示欠落」の事案が発生。繊維製品でも、輸入販売された帽子で組成が外国語のまま表示され、洗濯記号の誤りや表示者名の欠落があった。
 このほか、バケツで1997年度に廃止された古い「品質表示者番号」をそのまま使用していたケースや、ジャー炊飯器で保温時の消費電力量の有効数字が不足していたケースなど、事業者の確認不足による違反もみられた。

 同法に関する消費者や事業者からの相談件数は、年間で3568件に上った。品目別では「繊維製品」が1421件と半数近くを占め、シャツやタオルに関する相談が多かった。「ECサイト上の画面に品質を表示すれば、商品本体への表示を省略できるか」といったインターネット販売特有の問い合わせに対し、消費者庁は「サイト上は広告の一種であり、商品本体への適正な表示が義務」と回答し、注意を促している。
 なお、家表法に基づく地方自治体(都道府県・市)による店舗への立入検査は、全国で計2877件実施された。


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