マッチングアプリで「経営者」名乗り…高額コンサル契約

消費者金融で借金させる手口に消費者庁が注意喚起

 消費者庁は6月12日、マッチングアプリで出会った若者を言葉巧みに誘導し、高額なビジネスコンサルティング契約を結ばせた上で、消費者金融から借金をさせて支払わせる悪質な事業者がいるとして、景品表示法や特定商取引法などの観点から異例の注意喚起を行った。2025年11月ころから大学生などを中心に被害相談が急増しているという。
 消費者庁によると、主な手口は以下の通り。
①「年上の経営者」を装い接近
 勧誘者はマッチングアプリ上で「年上の経営者」などと称して消費者に接近。親しくなった後、「営業に関する良い仕事を紹介できる」などと持ちかけ、特定の事業者との面談をセッティングする。
②100万円超のコンサル契約と「借金」の指示
  面談の場では、事業者が「金融商品や不動産を人に勧める仕事」「契約が取れれば100万円単位の大きな収入になる」などと説明。そのノウハウを学ぶための「コンサルティング契約」として高額な費用を要求。手持ちの資金がない消費者に対しては、その場でスマートフォンを操作させ、複数の消費者金融業者から高額な借り入れを行わせて支払わせていた。中には、アプリの審査を通りやすくするため、プロフィール(年齢や年収、職業)を偽るよう指示したり、偽造された身分証明書を提供されたりしたケースもあったという。
③実際には「収入なし」、借金だけが残る結果に
 消費者は事業者の指導通りにマッチングアプリなどを使って勧誘活動を行うが、実際には簡単に契約は取れず、収入は全く得られない。結果として、消費者金融からの多額の借入金(借金)だけが残る。事業者側は、「確実に支払金額を超える収入が得られる」などと説明していたが、消費者庁はこれが「断定的判断の提供」にあたる不適切な勧誘であると指摘している。
 

〈消費者へのアドバイス〉
  消費者庁は、被害防止に向けて、次のポイントを強く呼びかけている。
①「うまい話」は疑う‥「簡単に稼げる」「確実に元が取れる」といった話をう呑みにしない。
②高額な借り入れを伴う契約は断る‥もうかるはずの仕事のために、消費者金融での借り入れを要求された場合はすぐに契約せず、はっきり断ること。
③クーリング・オフの活用‥今回のような事例は連鎖販売取引(マルチ商法)等に該当する可能性があり、契約書面を受け取ってから20日間はクーリング・オフができる場合がある。不審に思ったらすぐに消費者ホットライン「188(いやや)」へ相談してほしいとしている。

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