サプリ通販業者に3カ月業務停止命令

「初回500円」「縛りなし」強調

9480円の解約条件、奥深く隠す

 解約時に9480円の支払いが必要にもかかわらず、解約条件はクリックしなければ見られないスマホ画面の利用規約の奥深くに隠し、初回料金500円でダイエットサプリが購入できると誤認させる表示をしたとして消費者庁は3月19日、通販事業者「ピュレアス」(東京都渋谷区)に特定商取引法違反(最終確認画面の誤認表示等)で、3カ月の業務停止命令を出したと公表した。処分は16日付。2022年6月の改正特商法施行以降、3年9カ月で消費者庁が行った定期購入の行政処分は13件にとどまる。このうち、禁止事項である最終確認画面による誤認表示の認定は6件に過ぎない。表示義務違反や誤認させる表示をした場合には直罰も規定されたが、警察は動かず、罰則が科されたことは1度もない。(相川優子)

最終確認画面
最終確認画面の義務表示違反と誤認表示が認定された「ピュレアス」の最終確認画面表示
定期コースについて
定期コースについて「+」をクリックすると以下が表示される

誤認させる表示の認定 法改正後3年9カ月でわずか6件

 消費者庁によると、同社は少なくとも2025年7月29日から同年9月9日までの間に、同社が販売するダイエットサプリ「ワンズアップ」の広告で「今ならキャンペーン価格500円」、「定期縛りなし」、「この機会を逃すと、9480円をドブに捨てることに…」などと表示。
広告ページから遷移したチャットボットの最終確認画面で、「通常価格:9,980円割引:-9,480円合計:500円」と表示。500円のみで商品1袋を購入でき、追加負担なく契約が解除できるかのような表示をしていた。最終確認画面の近くに記載がある「定期購入について+利用規約について」の「+」をクリックすると、期限の定めがないコースで、初回のみで解約する場合は通常価格との差額9480円を支払うことなどが小さな字で書かれていた。今回のケースは、利用規約を表示するは小さな窓枠すらなかった。

1.2カ月で事業者次々、相談しない人から荒稼ぎ

 全国の消費生活センターなどに寄せられた同社への相談件数は、2020年12月7日から2026年3月1日までの5年4カ月で7453件。2021年度は556件、2022年度には2341件に急増。2023年度1630件、2024年度1473件、2025年度1453件もある。
 相談現場では、同社の相談はすでに減り、広告も見られないという。半年、数カ月で次々別事業者の類似商品の定期購入の相談が入ってくる。最近は、1、2カ月で相談が急増する事業者が代わるのが大きな特徴だという。
 同様の手口で類似の商品を販売する事業者が次々登場し、消費生活センターが介入すれば解約に応じるが、相談しない人から荒稼ぎしては消えていく定期購入被害をどう抑え込むのか。

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