コンビニ食品ロス、地域で分配へ

「コミュニティパントリー」実証で新たな支援モデル

 消費者庁は4月6日、コンビニエンスストアで発生する食品ロスの削減と生活困窮者支援を両立する取り組みとして、「コンビニ型コミュニティパントリー導入実証事業」の結果を公表した。販売期限を過ぎたものの、まだ安全に食べられる食品を、必要とする地域住民に無償で提供する新たな仕組みで、一定の成果を得られたものの、課題が明らかになった。

 今回の実証は、名古屋市、仙台市、千葉市の3市で実施。各地域のコンビニ1店舗を拠点に、専用アプリ「食の環(わ)」を通じて食品の受取希望者を募り、マッチングを行った。対象となったのは、販売期限を過ぎてから消費期限・賞味期限まで間もない「日付管理品」などで、一定の安全性が確保された食品だ。
 実証期間中、3市合計で174件の食品マッチングが成立し、約1184品、重量にして約230㎏の食品ロス削減につながった。さらに、延べ235世帯に対し、約26万4000円相当の家計支援効果があったと試算されている。
 利用者からは、「物価高で家計が苦しい中、非常に助かる」「子どもたちが喜んだ」といった声が寄せられ、取り組みへの評価は得られた。その一方で、アプリ登録者は3市合計で43人にとどまり、支援を必要とする層への周知や利用条件のあり方が今後の課題として浮き彫りとなった。
 また、店舗数が限られていたことから、「登録したが利用しなかった」とするケースも見られ、利便性の向上には複数店舗での展開が不可欠とされる。
 消費者庁は、今回の実証で、「食品ロス削減」「食品寄付促進」「食品アクセス確保」の3つを同時に実現する可能性を確認したとしており、今後は地域や事業者の拡大を視野に入れた展開が期待される。

続きを読むには会員登録が必要です

ニュース記事の全文をお読みいただくには、会員登録(購読申込)が必要です。