「初期費用0円」表示巡り差止請求

レンタルサーバー「オアシス」の規約改定へ―とちぎ消費者リンク

 適格消費者団体「特定非営利活動法人 とちぎ消費者リンク」は、レンタルサーバー事業などを展開する㈱オアシス(東京都渋谷区)に対し、利用規約における「最低利用期間」や支払いが遅延した場合の規定、およびウェブサイト上の表示が消費者契約法や景品表示法に違反するとして差止請求訴訟を提起していたが、判決およびその後の同社の利用規約の改定・見直しが確認されたことを受け、一連の活動を終了した。消費者庁は2026年5月22日、この判決の内容を公表した。

 判決および発表によると、問題となったのは、オアシスが提供していた「初心者アフィリエイター応援プラン」の契約内容と表示方法。同社ウェブサイトでは「最低利用期間」を記載せず、「通常: 99,000円 → 初期費用0円、月額9,800円」などと表記。月額料金さえ支払えば、いかなる場合も初期費用なしでレンタルサーバーを利用できるかのような、誤認を招く表示を行っていた。
 一方、実際の利用規約では、「最低利用期間」として利用開始日から1年間(12カ月)が経過する月末まで契約を継続する必要があると規定。期間内に中途解約した場合には、「プラン特典適用外」になるとして、初期設定費用9万9000円の全額支払いを求めていた。
 さらに、利用料金の支払いが遅れた場合にも「プラン特典適用外」となり、初期設定費用9万9000円を一括請求すると定めていた。このほか、利用規約には、利用者が料金などの支払いを遅延した場合に「年率14.6%」の延滞利息を請求する条項も設けられていた。

 これに対しとちぎ消費者リンクは、ウェブサイト上で「最低利用期間」や高額な初期設定費用の存在について十分な表示をしていない点について、月額を支払えばいつでも解約でき、初期費用も発生しないかのような誤認を消費者に与えるものであり、景品表示法が禁止する「有利誤認表示」に当たると主張。 また利用規約については、最低利用期間内の解約時に9万9000円を請求する条項が、消費者契約法第9条第1項第1号の「当該消費者契約の解除に伴う損害賠償額の予定または違約金を定める条項」に該当し、平均的な損害を超える部分について無効であるとして、これらの不当な表示や条項の差止めを求めていた。

 同訴訟は、2025年12月11日に判決が言い渡された。とちぎ消費者リンクは翌年1月24日、判決では手続きの関係で却下となった「月額未払い時にプラン特典適用外となる利用条項」について差止請求書を送付。その後、オアシス側は、利用規約条項の削除や「特定商取引法に基づく表示」の修正など、ウェブサイト上の関連表示を見直したことをとちぎ消費者リンクに報告した。

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