東京都消費生活総合センターが公表した2026年4月の消費生活相談概要によると、4月の相談件数は2408件で、前月(2,365件)から1.8%増加した。その一方で、前年同月(2,535件)と比べると5.0%減少している。相談全体は落ち着きを見せる一方で、SNS広告やインターネット検索をきっかけとした契約トラブルが目立っており、健康食品やスマートフォン関連サービスなどで相談件数が大きく増加している。

商品・役務別では、「賃貸アパート」が145件で最も多く、「商品一般」(101件)、「役務その他サービス」(95件)が続く。増加率が最も高かったのは「健康食品」で、75件と前月比59.6%増となった。
健康食品では、SNS広告で「初回のみで解約できる」と思いサプリメントを注文したが、実際には7回の継続購入が条件となっており、高額な支払いを求められたという相談が寄せられている。近年、定期購入を巡る相談は全国的にも後を絶たず、広告表示や契約条件を十分確認しないまま申し込んでしまうケースが目立つ。
また、「移動通信サービス」は77件で前月比45.3%増加。スマートフォンの故障で販売店に行ったところ、修理ではなく高額な機種変更を勧められ、約20万円の契約を締結してしまったという事例が報告されている。高齢者だけではなく、若年層でも十分な説明を受けないまま契約してしまうケースがあることから、契約内容を十分確認することが重要だ。
「修理サービス」も68件で17.2%増加。トイレの詰まり修理を依頼したところ、「配管も交換が必要」などと次々に追加工事を勧められ、最終的に約30万円を請求されたケースも報告されている。水回りや鍵、害虫駆除など緊急性の高い修理サービスでは、インターネット検索で見つけた業者との高額請求トラブルが全国で相次いでおり、東京都も注意を呼び掛けている。
一方、「架空・不当請求」は94件で前月比25.3%増となったものの、前年同月比では40.1%に減少。相談者の年代別では、高齢者(65歳以上)からの相談は735件で前年同月比13.7%減少した一方で、29歳以下の若者からの相談は380件となり、前年同月比16.6%増加している。SNSやインターネット広告を日常的に利用する若年層で、ネット通販やサブスクリプション契約、通信サービスなどのトラブルが増えている状況がうかがえる。
東京都消費生活総合センターは、SNS広告や検索サイトの上位表示だけで事業者を信用せず、契約条件や解約方法、追加料金の有無などを事前に確認するよう呼び掛けている。
また、不安を感じた場合や事業者との交渉が難しい場合には、早めに消費生活センターへ相談することが被害の拡大防止につながるとしている。