注文住宅の広告で「顧客満足度No.1」などとうたった表示が、客観的な調査に基づいていなかったとして、消費者庁は10月28日、飯田グループホールディングス傘下の住宅関連会社4社に対し、景品表示法に基づく課徴金納付命令を出した。課徴金は計4億4116万円に上る。

対象となったのは、住宅情報館、一建設、飯田産業、アーネストワンの4社。いずれも飯田グループホールディングスと共同して提供する注文住宅の建築請負サービスについて、広告表示を行っていた。
問題となったのは、「土地情報が豊富な注文住宅会社」「高品質なのにローコストな注文住宅会社」「初めて住宅を建てる方におすすめの注文住宅会社」の3項目で、飯田グループが第1位であるかのように示した表示。
住宅情報館は2022年、関東地方の一部地域で配布したポスティングチラシに掲載。一建設、飯田産業、アーネストワンは2023年、自社のWEBサイトなどに同様の表示を行っていた。
消費者庁によると、表示の根拠とされた調査は、回答者に住宅会社の実際の利用経験や知識があるかを確認せず、任意に選んだ事業者のWEBサイトについて印象を聞くものだった。実際のサービスの質や利用者の満足度を客観的に比較した調査ではなく、広告では調査結果も正確に引用されていなかった。
消費者庁は、4社が調査の客観性や表示との整合性を十分に検証していなかったと判断した。
課徴金額は住宅情報館が1億6703万円、一建設が1億2439万円、飯田産業が3691万円、アーネストワンが1億1283万円。4社は2027年5月31日までに納付しなければならない。
景品表示法は、商品やサービスの内容について、実際より著しく優良であると消費者に誤認させる表示を禁止している。今回の問題は、広告に使われる「No.1」という順位の根拠が、消費者の受け止め方に見合ったものだったかという点にある。
注文住宅は契約金額が大きく、複数の事業者を比較しながら検討する消費者も多い。広告で示されるランキングや満足度を判断材料にする場合には、何を対象に、誰に、どのような方法で調査した結果なのかを確かめることが重要となる。
事業者側にも、調査会社から提供された結果をそのまま広告に使うのではなく、表示内容を裏付ける調査であるかを確認する責任が求められている。