誤認防止マニュアルの公表は9社中1社
コンビニエンスストア各社の社会的責任を市民目線で評価した「企業のエシカル通信簿」(2025年度)で、環境配慮をうたう表示等に関して、消費者の誤認を防ぐための社内基準やマニュアルを策定し公表が確認された企業は9社中1社にとどまることが分かった。
この調査は、「消費から持続可能な社会をつくる市民ネットワーク(SSRC)」が実施。コンビニ各社を対象に、環境、人権、消費者対応など7分野・100項目以上に基づいて評価した。
調査対象9社のうち5社が回答し、「人権・労働」分野などでは10点満点中8点に達する企業も見られた。一方、「消費者保護・支援」分野は最高でも6点にとどまり、他分野と比べて相対的に低い評価となった。
消費者保護・支援に関する基本方針を策定している企業は9社中8社に上り、お客様相談室などの対応部署を設置している企業も6社と、多くの企業が体制整備を進めていることが確認された。
しかし、実際の取り組みには課題も浮き彫りとなった。環境に配慮しているかのように見せかけ、消費者に誤解を与える「ウォッシュ」を防ぐためには、実態が伴わないにもかかわらず環境配慮をうたう表示や、根拠のないあいまいな表現、一部の情報のみを強調した表示とならないなど、社内基準や運用マニュアルの整備が求められる。
こうした基準の策定と内容の公表が確認できたのは、9社中1社、ローソンのみだった。
消費者は、商品のパッケージやウェブサイト、ポスターなど、事業者が提供する情報をもとに商品を選択している。誤認を防ぐ基準が整備されていなければ、適切な選択が妨げられるおそれがある。SSRCは、誤認防止のための基準整備と、その内容を消費者が確認できる形で公表する重要性を指摘している。