食品ロス削減推進表彰、応募60件から17件選定。高校・大学・NPO・企業など多様な取組を評価

 消費者庁と環境省は9月29日、2026年度「食品ロス削減推進表彰」の受賞者を発表した。60件の応募から、内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)賞など17件を選定。NPO法人や企業、大学、高校など、さまざまな主体による食品ロス削減の取組が選ばれた。表彰式は10月30日、栃木県那須塩原市で開催される「食品ロス削減全国大会 in 那須塩原」で行われる予定。

 内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)賞には、特定非営利活動法人ジャパンハーベスト(岡山県)が選ばれた。受賞したのは「焼きたてパンや冷蔵食品を即日届ける食品ロス削減・食育・地域循環モデル」。
 同法人は、欧米で広く実践されている「フードレスキュー」の考え方をもとに、まだ安全に食べられる食品を廃棄される前に救出(回収)し、必要とする人へ届ける活動を行っている。食品事業者やホテル、農業者、小売店などと連携し、焼きたてパンや野菜・果物、牛乳、納豆などの冷蔵食品を、倉庫を介さず即日回収・即日配送する仕組みを構築。生鮮食品や冷蔵食品など、従来は食品ロスになりやすかった食品の有効活用につなげている。
 また、救出した食品を配布するだけでなく、子どもたちが調理を体験する「エコキッチン」を実施するなど、食品ロス削減と食育を一体的に進めている。企業、行政、福祉団体、教育機関との連携を広げ、日本でフードレスキューの活動と考え方が定着することを目指している。

 大学では、国立大学法人岡山大学が審査委員会委員長賞を受賞した。「のこり福キャンペーン」として、岡山市内のスーパーなど9店舗の食品売場に設置したカメラの画像や、AI-OCRで取得した商品名や定価、割引率などの情報をアプリで配信。割引された食品の購入を促すことで、売れ残りの防止につなげる。ポイント還元や寄付制度、啓発活動も組み合わせ、消費者の行動変容を促すとともに、効果の測定や要因分析なども行っている。

 高校からも審査委員会特別賞を2校が受賞した。江戸川学園取手中・高等学校の調理同好会は、2018年度から9年間にわたりフードドライブを続け、累計約1.7トンの食品を寄贈した。活動理念や運営方法を後輩に引き継ぎ、生徒、教職員、保護者に活動が定着している。
 岐阜県立岐阜農林高等学校の食品科学科食品乾燥班は、規格外のみかんやシイタケを短時間で乾燥・保存することを可能にした、電気を使わず太陽光で乾燥させる「段ボール製ソーラーフードドライヤー」の開発・普及に取り組んでいる。干しシイタケを活用した商品の販売や製作ワークショップを通じた普及啓発も行っている。
 このほか、環境大臣賞には福岡市学校給食公社、消費者庁長官賞にはWeSupport Familyとローソン、環境事務次官賞にはファミリーマートと一の坊、消費者庁次長賞にはヨシケイグループとロスヘルなどが選ばれた。

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